2019年7月20日 08:05
映画『真実』是枝裕和×カトリーヌ・ドヌーヴ、自伝本が暴く“母と娘”の秘密 - 全編フランスで撮影
そしてこの自伝は、次第に母と娘の間に隠された、愛憎渦巻く「真実」をも露わにしていき――。
是枝監督コメント
是枝は、映画制作のきっかけについて以下のように述べている。
「元々は、楽屋のシーンだけで出来上がる舞台を考えていました。しかし、実際に映画が動き出したのは、ジュリエット・ビノシュさんから一緒に映画を作る冒険をしないかと、2011年に提案をいただいたことがきっかけです。その時点では、日本で撮るのか、フランスで撮るのかといった確たる目標があったわけではないのですが、ふと、あの話をフランスで撮ってみようかと思いつきました。戯曲の主人公は、その国の映画史を代表する女優だったので、もしかすると、そのような女優さんを撮るチャンスが生まれるのではと思ったんです。
そこで、大幅に戯曲を書き直して、母と娘の話に仕上げました。脚本が完全に固まる前の段階で、何度もお二人にお会いして、インタビューをさせていただき、女優という人生を送られている方の生の言葉を、どのように脚本に落としていくかという作業を、継続的な信頼関係のなかで、数年に渡って行っていきました。
その結実したものがこの『真実』です。」
主演にカトリーヌ・ドヌーヴ
主人公・ファビエンヌには、『シェルブールの雨傘』や『ロシュフォールの恋人たち』などで主演を務め、映画界の至宝ともいわれるカトリーヌ・ドヌーヴ。