「(いや、きっと忙しくて連絡できないだけだよね)」
こんなことぐらいで落ち込むのは私らしくないと思い直したところで、スマホにメッセージが届いた。
送り主は、新実さん。
「(ほら、きた!)」
はやる気持ちを抑えながら画面をタップして――――。
「おはよう、しおちゃん。調子はどう?」
看護師さんと入れ違いに、大和が病室にやって来た。
「……」
「しおちゃん?」
「最悪」
「え?どうしたの?痛みが酷い?それとも吐き気がするとか?」
「……」
大和が心配そうに私の顔を覗き込む。
痛い?吐きそう?悔しい、苛立ち、悲しい、色んな感情が胸の中で渦巻く。
「……プロジェクトから外された」
絞り出した声は、自分でも驚くほど弱々しかった。
理想じゃない恋のはじめ方。第3話に続く…
理想じゃない恋のはじめ方。第1話はこちら
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