自責の念や罪悪感で胸が苦しい。そんな自分とベッドの中で闘っていると、スマホに着信が入った。スクリーンには旭日の名前が表示されている。
「もしもし、旭日? 私、今日はちょっと……」
『先輩、大変です!』
「え、何が? どうしたの?」
『と、とにかく、すぐ来てください!』
一体、何がどうしたのか。旭日は相当慌てている様子で、全く状況が伝わってこない。仕方がないのでタクシーを呼んで、会社へ向かうことにした。今日は休もうと思っていたのになぁ……。
会社に着いて部署の入り口まで行くと、旭日と数人の同僚たちが困ったような表情で立っていた。
「旭日!」
「先輩……」
何があったの?と、尋ねる前に、その惨状が目に入ってきた。同僚たちのデスクがめちゃくちゃに荒らされているのだ。その中でも私のデスクが1番酷く、カラースプレーのようなものを噴射された跡もあった。「何これ……」
「私たちが出社した時には、もうこうなってて」
「とにかく片づけよう。無くなってるものが無いかチェックして」
「はい」
一体誰がこんなことを……。悪戯? 嫌がらせ? 心当たりはなくもない。だけど、まさかここまで酷いことはしないよね。