2021年11月8日 18:42
アニソン界のプリンス・影山ヒロノブの『人生を変えたひと言』 ナウシカの言動に心打たれた理由は
毎朝ニュースを見ているだけでも、アフガニスタンなど、世界にはさまざまな紛争があふれていることが分かります。人々はそれを知っていながら、「手に負えない」という態度をとっているのではないか…。
これからいうことは、宮崎監督が『ナウシカ』に込めたメッセージと、私が選んだセリフにもつながると思います。
漫画の終盤で神のような存在が、ナウシカに「悪いことをしがちな、従来の人間はもう必要ない」と告げるんです。「戦争や環境破壊をしない、優しい人間を新たに作って、この星に住まわせたい」と。
しかし、ナウシカはそうは思いません。人間を人間たらしめているのは、自分の中に善と悪の両方を持っていることであり、完全に純粋な人間は存在し得ないと彼女はいいました。
それに対し人工知能は、「浄化された地球では、以前の種族の人間は生きていけないだろう」という。
そして、ここでナウシカは、「私たちは鳥のように、永遠にあの朝を超えて、血を吐きながら飛んでいくのだ!」というのです。
つまり、新しい世界に立ち向かおうとすることで、自分や自分のような人間たちが血を吐いて死ぬことになっても、何度も何度もそれを繰り返していくのです。