「聞き入ってしまった」「心に深く沁み渡る」 ある『朗読動画』に、1万人が感動
友達が店の外に出ておしゃべりを始めた頃、店主であるおばあさんが次のように話しかけてきたといいます。
「裏にあるラムネ瓶の箱、持ってきて」
※写真はイメージ
駄菓子の値段以外の日本語を発したことに驚きつつも、女性はうなずき、店の裏にあったラムネ瓶の箱を運びました。
運び終えた後、おばあさんは「これで手をお拭き」と、20円が乗ったタオルを渡してきたのです。
女性がためらっていると、おばあさんはそっとポケットに20円を入れてくれたといいます。
帰り際、女性がふと店を振り返ると、そこには先程運んだラムネ瓶の箱を元の場所に戻す、おばあさんの姿がありました。
※写真はイメージ
申し訳なさとありがたさが心の中で交差する中、女性は坂を下り、その場を後にしたのです。ー30年の時が経って大人になった女性は、こんな言葉を耳にします。
「『優しい』という字はニンベンに『憂う』と書く。人の憂いに気付く人を優しい人というのではないか」
女性は、30年前、小学生の『憂い』に気付いてくれたおばあさんのことを、「本当の優しさを教えてくれた、最初の大人かもしれない」と思ったのでした。
実はこの作品…?
心をグッと掴まれるこの素敵なエピソード、実は…ウェブメディア『grape』が開催したエッセイコンテスト『grape Award 2020』に寄せられた1つである、『優しき山バア』という作品なのです。