ひとり旅の醍醐味は、『自分自身』というバディと一緒に旅をすること
自分を制限しないで書き始める。それをさらに滑らかにするのが相性のいいペンと紙なのです。
私の好みは、インクを瞬間で吸い取り、そして吸い取った余韻のある紙。ほんのりざらつき感がある紙が好きです。
そして当時愛用していたのはシェーファーのカリグラフィー用の万年筆。1000円か2000円くらいだったか。インクはblue-black。ペン先から、思ってもみなかった言葉や思いが流れるように綴られるのでした。
ひとり旅は、『自分自身』というバディと一緒に旅をすることです。それがひとり旅の醍醐味です。
旅の間に感じる淋しささえも味わうことで、どんなにか自分の感性を育み、自分を成長させることか。
気づかなかった自分の思いを知るのは、少々勇気がいることもありますが、それも必要な出会いだったのだと思うのです。好きな場所に好きなだけいる、というのも、自分の無意識が求めていること。それに素直に寄り添えるのが、ひとり旅なのです。
さて、1995年、ハワイに滞在したときの日記から一節を。
「Pali Hwyで車の事故を見てしまう。結構、暗い気持ちになる。KQMQ(オアフのFM局)からジャネット・ジャクソンの『Any Time, Any Place』が流れてくる。