2018年10月26日 06:00
「介護後うつ」と10年闘った安藤和津を救った“2人の孫”
うつ抜けには特に『これ』という要因はありませんでしたが、母の死から孫の成長へと、人の命がつながっていく流れが見えたのは大きかった」
その“うつ抜け”から得たヒントがあるのだという。
「うつになるのは、生真面目で、人に尽くすタイプの人が多い。いま介護うつに悩まされている人も、『奥さん』とか『嫁』『娘』の『~しなければいけない』という枠に捉われすぎないでほしい。介護する側が『100%の介護』を目指すのはよくないんです。私が介護される側になったときは、娘たちの手は絶対にわずらわせたくない」
娘たちには「私がボケちゃったら無理せず、すぐに介護施設に入れてね」と伝えた。それを聞いた2人は「でもボケたら『なんで施設に入れるの!』って怒り出すでしょ」と笑いつつ、「うん、うん」と、神妙な顔つきだったという。
「親にとって大事なのは、子どもの幸せ。娘たちに負担はかけたくないので、『施設に入れて、体が悪くても好きなものは何でも食べさせて!痛み止めはガンガン打って!』と言ったら、大笑いしてました」
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