イモトアヤコ、三浦雄一郎…「山の夢」をかなえる国際山岳医
を設立。山岳での3大死因――外傷、心臓突然死、低体温症を未然に防ぐために、登山者に健康・安全のためのアドバイスや指導を始める。
そんな大城さんに、登山家でプロスキーヤーの三浦雄一郎さん(86)から連絡が入ったのは’12年春のこと。翌年4月に、80歳という世界最高齢のエベレスト登頂に挑むので、チームドクターとして同行してほしいというのだ。
「さっそくお会いして診察したんですけど、当時の三浦さんは高血圧症、脂質異常症、狭心症、不整脈、白内障。身長164センチに体重85キロと、筋肉質だけど体重オーバー気味で、高所では心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まることが考えられました。ただ、不整脈はいわば善玉で、登山を断念するようなものではなかったんですね。それに『人間の可能性を1ミリでも押し上げたい』『世の中の高齢者に夢と希望を与えたい』という登山にかける情熱がすごかった」
大城さんはチームに帯同することを決めた。
そして、’13年5月23日、三浦さんは見事、標高8,848メートルのエベレスト登頂に成功。世界最高齢記録を打ち立てる。
今年10月30日、三浦さんは新たな挑戦について記者会見を行った。