2019年1月18日 06:00
パレスチナ、シリア難民の力に…「憎しみ超える」SUGIZOの音
僕にとって、今までで最年少の観客たちでした」
その難民キャンプの子どもたちにとっては、久々に感情を解き放つことのできたひとときだったに違いない。
「難民支援をしたいとずっと思っていて、’10年ごろからUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の方々とも知り合い、イベントに呼んでもらったり、シンポジウムで勉強させてもらっていました」
SUGIZOさんと、’13年にUNHCRを通じて出会ったというファッションデザイナーの渋谷ザニーさん(34)は次のように語る。
「僕自身、ミャンマーからの政治難民です。SUGIZOさんは会うたびに難民問題について真剣に問い、音楽で難民支援をしてくださいます。アーティストとしての交流をさせていただき、一昨年には『今度はザニーさんの衣装を着るから』と、夢のような約束を実現してくれました」
’16年春のヨルダンのシリア難民キャンプ行きは、UNHCR側からの誘いだった。このときは個人としての訪問だったが、SUGIZOさんがミュージシャンと知った現地の人から「演奏してほしい」と依頼が届いた。
「バイオリンを現地の仲間に調達してもらって実現しました。