くらし情報『「被曝に関するウソあり」東大名誉教授論文を先輩学者が指摘』

2019年2月15日 11:00

「被曝に関するウソあり」東大名誉教授論文を先輩学者が指摘

これをもとに政府の政策を決めるのはとんでもないし、それ以上に被曝を平均で考えるのがおかしいんです」

図Aを再び見てほしい。

「突き抜けている線があるでしょう(3)。おそらく年あたりに換算すると10ミリシーベルトの被曝する人が何人もいるはず。また、子供と大人では、被曝に対する耐性も違います。そこを考慮していないのが問題なんです」

「被曝に関するウソあり」東大名誉教授論文を先輩学者が指摘


今回、早野氏らが誤りを認めた、伊達市民の、生涯の個人線量と除染の効果を検証した第2論文にも、「ねつ造と思われてもしかたない」という図や数値が複数あるという。

そのひとつが、除染の効果が少ないことを示す第2論文の図6(この記事では図B)だ。黒川さんは指摘する。

「図6は伊達市でもっとも線量が高いAエリアに住んでいた425人を対象に、事故から7~38カ月の個人の被曝線量と、空間線量率(曲線)の関係を示しています。
除染前の、事故後17カ月間と、除染後の、事故後23ヶ月を比べると、後者のほうが、個人線量の分布を示す“箱”の位置が急に低くなるのがわかります」

これは除染の効果があったことを示している。

「ところが図6では、本来の計算式から導き出される値より約20%低い空間線量率(下の曲線)

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