くらし情報『「被曝に関するウソあり」東大名誉教授論文を先輩学者が指摘』

2019年2月15日 11:00

「被曝に関するウソあり」東大名誉教授論文を先輩学者が指摘

がかぶせられていて、個人線量の中央値が除染後に空間線量と同じくらいになってしまい、除染の効果がわかりづらくなっています。しかも、なぜ約20%低く見積もったのか、論文にその根拠も示されていません」

黒川さんは、「少しでも除染の効果を低く見せるための印象操作ではないか」と推察する。

以下は、その根拠だ。

「論文には、この曲線は空間線量の中央値と係数0.10を使って描いたと一応説明されています。ただ、そうだとするとおかしなことになります。論文には空間線量の平均が2.1μSv/hであると書かれているからです。図から計算すると中央値は3.3μSv/hとなります。このような被曝線量の分布では、中央値は平均値より必ず小さくなければならないからです」

そもそも、この時期は、Aエリアに住む多くの住民は避難していたので、正しく評価することは難しい。
実際に、伊達市発行の『3年間の記録』にも、12年1月時点で、Aエリアの特定避難勧奨地点の住民68%が避難しているとある。

黒川さんは第2論文の問題点を10個ほど指摘する批判論文を、18年8月に論文を発行した出版社に投稿。それは11月には早野氏にも送られたが、いまだに正式な返答はない。

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