くらし情報『元ひめゆり学徒・島袋淑子さん「“戦争は絶対ダメ”と言えるように」』

元ひめゆり学徒・島袋淑子さん「“戦争は絶対ダメ”と言えるように」

軍から、そう言われました。友達がいるから残りますと言っても、ダメだと言われて……。歩けない友達は、『どこ行くの?行かないで』と言っていました。だからウソをついたんです。『本部から集合命令が出たから行ってくるね』って」

島袋さんらは、動けない学友のために、水筒にありったけの水を入れ、枕元に置いて数人の友達とともに壕を出た。

雨のように降り注ぐ砲弾から逃げまどっているうちに、島袋さんも米軍の砲弾で手足を負傷。もう逃げられないと思った島袋さんは、同じようにケガを負った学友と2人で、手投げ用の小型爆弾“手榴弾”で自決を試みる。「捕虜になるくらいなら自決せよ」と教えられていたからだ。


「友達と私の間に手榴弾を置いて爆発させるつもりでした。でも、もう手榴弾が爆発する、となった瞬間、私は怖くなって、わぁっと放り投げてしまったんです」

生き延びた島袋さんは、6月26日、米軍の捕虜となる。

「捕虜になったのは自分たちだけ。情けない、と思っていました。だから、米兵に名前を聞かれたら、『死ぬことなんか怖くない、私を殺せ!』と抵抗したんです。バカでした。軍国少女だったんです」

6月23日に、日本軍司令官の牛島満中将の自決によって終結した沖縄戦。

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