2020年7月21日 11:00
コロナで身近“次亜塩素酸”でエアコン掃除に火災の危険
「コロナ禍で身の回りを清潔にしようという意識が高まり、エアコンの内部を自分で洗浄しようとする方が増えているかと思います。しかし、方法を誤ると、火災など危険な事故につながる恐れがあるので、注意が必要です」
こう話すのは、経済産業省所管・製品評価技術基盤機構(NITE=以下同)製品安全センターの佐藤秀幸さんだ。
NITEに通知されたエアコン事故は、’15〜’19年度の5年間で計263件発生しているが、うち火災が244件、死亡事故が6件(7人)。
「なかでも、誤った洗浄方法による火災事故が、最近5年間で20件も発生しているんです」(佐藤さん)
そこで、コロナウイルス対策「消毒液」でやってはいけない使用法を専門家に聞いた。
【NG1】火災の危険あり。エアコン掃除はダメ
新型コロナウイルスの流行で、さまざまな消毒薬が家庭で使われるようになった。消毒用のアルコール(エタノール)や、次亜塩素酸水、次亜塩素酸ナトリウムなどが有名だが、これらの溶液をエアコン洗浄に使用すると、思わぬ事故を引き起こす可能性がある。
「消毒用アルコールは揮発性の溶液ですので、内部配線や電気部品が劣化していて機器内部で火花が発生すると、揮発して生じたガスに引火する恐れがあります。