「毎年8160円負担増」の試算も…“コロナ増税”の恐未来
所得税額は約17万円です。現状ここから復興特別税(2.1%=3,570円)を納めていることになりますが、そこにコロナ特別税(4.8%=8,160円)が加算されます。つまりコロナ特別税が施行されれば、’37年までは合計『1万1,730円』を特別税として年額で負担することになるんです」
気になるのはそのコロナ税の法制化と施行のタイミングだが……。
「安倍首相の党総裁の任期満了は来年9月、衆議院議員の任期満了は10月です。政府や与党は、その前に施行するのが勢力維持には無難である、と考えるでしょう。そのためには秋の臨時国会で議論、そして早ければ年内に可決して、’21年4月から施行という可能性もあります」
もしも施行が来年度からといっても、「いまから備えておくべきだ」と加谷さんは説く。
「大企業では、’21年3月の決算と来年度予算を見越して、この秋、9〜10月にはコロナリストラを本格的に始めるでしょう。失業率や企業の倒産数も発表数より、実際はもっと増えていくはずです。
すると、秋口から景気はさらに冷え込み、来年度の給与や賞与はとても厳しい予測も覚悟しなければなりません。各家庭では、マイカーなどの大きな出費を考えている場合、いまの時期は控えるほうが無難かもしれませんね」