「卒婚」「エア離婚」…坂東眞理子さんが分析する新たな夫婦の形
「ほかの動物ならば、そのときが終われば自然と別れていきますが、人類はそうではありません。なぜなら多くの場合、子育てのためにパートナーがいるほうが、メリットが大きいからです。夫は協力なんてしてくれなかった、ワンオペで苦労してきた、という方も多いでしょうが、裏を返せば、経済的な心配がないから子育てに集中できた側面もあるはず。そう考えると、子育てを終えたあとは次のライフステージに立っているので、一緒にいる必要はなくなるわけです。それにお互い、家族のためにじゅうぶん頑張ってきたわけですから、これからは自由にやりたいことをして過ごしていいのです。妻に求められてきた“従順さ”“耐え忍ぶ美徳”などは、現代の女性には必要ありません」
離婚を選ぶ夫婦がいる一方で、いくつになってもラブラブな夫婦もいて、さらにその間には無数の婚姻のカタチがある。「卒婚」「エア離婚」のほかにも、「夫・妻という役割を捨て、同居人として互いに得意なことをする」「同じ家に住みながら、関わりを持たない家庭内別居」「休日だけ別々に過ごす、あるいは一緒に過ごす」など、じつにさまざまだ。
坂東さんによると「正解はなく、大切なのは、自分は何がしたくて、何がイヤなのか、きちんと立ち止まって考えてみること。