くらし情報『渡辺真理 TBS入社後に気づいた「ジブリ作品の影響力」』

渡辺真理 TBS入社後に気づいた「ジブリ作品の影響力」

環境汚染により生態系が破壊され、マスクなしでは生きられない“腐海”が広がる世界で、ナウシカがどのように自然と共存し、成長していくのかが描かれている物語。

「いまでこそSDGsが国連サミットで採択され、世界中で提唱されていますが、’80年代半ばにすでに、この危機を前提に生命そのものを描いていることに驚きます。さらにコミック版(全7巻・徳間書店)は、映画では描かれていない一層深い展開を含み、最終巻に至っては、子どもが読んだらトラウマになりそうなほどの重い内容。でも、ぜひ読んでほしいです」

ナウシカを筆頭に『天空の城ラピュタ』、『となりのトトロ』『火垂るの墓』(ともに’88年公開)、『魔女の宅急便』(’89年公開)が次々と公開された’80年代、渡辺さんは中学、高校、大学と多感な時代を過ごした。

「流行には疎い子でした。横浜に住んでいて、隣の東京へは年に一度、母に伊勢丹に連れられて行くくらい。大学は都心を通過し、現在、ジブリ美術館のある三鷹に。地味な学生でした」

TBSに就職したのは’90年。
バブル経済の崩壊する音が聞こえ始めていたがーー。

「まだ就職活動は売り手市場で、先輩からは『(入社試験の)

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