親の介護に「ショートステイ」が便利!専門家語る“楽な介護”
そんなとき使いたいのがショートステイです。さらに、日常的に介護が楽になるサービスは、あまり知られていませんが、小規模多機能型居宅介護や定期巡回・随時対応型訪問介護看護が便利です。自治体にこれらの介護サービスがあるかどうかは、介護保険の小冊子で調べるほかに、介護のよろず相談所の『地域包括支援センター』などで聞いてみましょう」(井戸さん・以下同)
骨折など長期入院したときは、病院内の医療ソーシャルワーカーが、退院後の生活について相談してくれることもある。
そんな介護サービスを使って“楽”になった実際のケースを井戸さんが解説してくれた。
【ケース1】80代の両親を同時に同居介護
専業主婦のB子さん(61)は同じ敷地内に住む両親の“同時介護”をしていた。3年前に父(享年86)をみとり、認知症の母(89)は今は要介護2。元々、父が母の介護をしていたが、父にがんが見つかり自宅で療養をすることに。父は要介護1だが、母の世話をする体力はなかった。
2人とも「最期まで自宅で過ごしたい」と願い続けたので、1階の居間に介護ベッドを2つ並べて、B子さんが世話をし始めた。
「母はトイレに行ったことを忘れてしまうので、1日に何度もトイレ介助の呼び出しをしてきたそうです。