くらし情報『パラ開会式で国歌 佐藤ひらり「夢を叶えるには言い続けること」』

2021年10月11日 11:00

パラ開会式で国歌 佐藤ひらり「夢を叶えるには言い続けること」

■保育園で1本指で美空ひばりをピアノ演奏。老人ホームで歌った『東京キッド』が転機に

01年5月28日、ひらりさんは新潟県三条市で生まれた。このとき絵美さん27歳、ひらりさんの父は1つ上の28歳だった。

「明け方、タクシーで病院に行ったらドバーッと、破水ではなく出血して緊急帝王切開に。生まれてきたひらりは、仮死状態でした」

手術を終えたばかりの母を残し、ひらりさんは県下でもっとも大きな総合病院に救急搬送された。そこで、一命は取り留めたものの、重い障害があることが判明する。翌日、絵美さんは医師からこう告げられたという。

「視神経低形成のため、お子さんはこの先も、目が見えるようになることはないでしょう」

その言葉を、絵美さんはすぐにはのみ込めなかった。


「ショックというより、『なんで!?』という思いが強かったです。もう意味がわからなかった。ただ、産む前から『どんな子だろうと絶対育ててみせる!』と、勝手に思い込んでましたから。なんとか前を向けたと思います」

2週間後。退院した絵美さんはすぐ愛娘のもとに。そして、先述のとおり、初対面のわが子に頭を下げると、気持ちを切り替えた。

「『この先、私は何したらいいんだ?』ってことばかり考えました」

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