「苦しみも人生の栄養」乳がんに2度の離婚、南果歩を救った寂聴さんの言葉
つらいことがあっても、何時間か先生と過ごすと、すごく心が軽くなって家に帰ることができるんです。
最後にお話ししたのは’21年5月15日、先生の99歳のお誕生日でした。足の血管を広げるカテーテル手術を受ける直前だったそうですが、小一時間ほど電話でおしゃべりしました。
『先生、100歳でアイドルになれる人は瀬戸内寂聴しかいないんだから、早く退院して元気になってくださいね』
『本当に長く生きたから、もういいと思ったけれど、それ(100歳のアイドル)も悪くないわね』
そんな話をして2人で笑い合ったのです」
南さんは2月4日に自伝エッセイ『乙女オバさん』(小学館)を出版する。2度の結婚・離婚や闘病などについて、また喪失から立ち直った経験などをつづったという。
「以前にもエッセイを2冊刊行したことがありましたが、先生からは『もっと日常的に文章を書きなさい』と、勧められていました。『演じることはあなたにとって必要なことだけれど、書くことも向いているから』って。本ができあがったら先生も喜んでくださるでしょうか。
また寂庵にご報告へ行ってきます。
そういえば先生からは、『“瀬戸内寂聴物語”という企画が(映画やドラマで)