くらし情報『『再審妨害』で救われない冤罪 無罪訴え40年の女性支える弁護士』

2022年4月17日 06:00

『再審妨害』で救われない冤罪 無罪訴え40年の女性支える弁護士

4月からは、龍谷大学大学院修士課程で講義を持つ鴨志田さん

4月からは、龍谷大学大学院修士課程で講義を持つ鴨志田さん



79年10月に発生した大崎事件――殺人罪で懲役10年を満期出所した94歳の女性がいる。知的障がいのある人の供述によって、物的証拠もなく逮捕された原口アヤ子さんだ。再審請求をしても、その手前の「再審を行うか、否か」で27年間も闘わなければならなかったのだ。

40年たった現在も、一貫して無罪を訴え続ける彼女を支える弁護士・鴨志田祐美さん(59)は、事件と自身の半生を重ねたノンフィクション「大崎事件と私~アヤ子と祐美の40年」(LABO)を出版するなど、事件の周知に力を尽くしてきた。鴨志田さんに、闘いの日々を話してもらった。

鴨志田さんは、司法修習生時代から19年、大崎事件に関わり、現在は、再審弁護団の事務局長を務めている。これまで3度、再審(裁判のやり直し)を請求したが、すべて棄却され、現在、4度目の再審請求を鹿児島地裁に申し立てている。

「大崎事件では、これまでに地裁で2回、高裁で1回、再審開始決定が出ています。
ところが、いずれも検察官の不服申し立てにより、開始決定が覆された。つまり、アヤ子さんは『有罪か無罪か』ではなく、『再審を行うか、否か』で、27年もの間、闘わざるをえなかった。

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