2022年5月29日 06:00
ケーキは私の“声”不安症で話せない14歳人気パティシエの挑戦
さらに特定の動きができなくなる「緘動(かんどう)」が現れることもあり、取材の途中では、みいちゃんが急に冷蔵庫の前で立ち尽くす場面も。しかしすぐに作業に戻って、その後は14歳の人気パティシエの巧みな手さばきを見せてくれた。
2つと同じもののない独創的で愛らしいケーキや焼き菓子は、いまや海外でも評判で、インスタグラムのフォロワーは1.7万人を数える。しかし、ここまではけっして平たんな道のりではなかった。
「みずきの不登校の時期もあり、お菓子作りやお菓子工房のオープンは、この子の自立と社会適応訓練のためという意味合いも大きかったんです」
■いつの日か、何でも話せる友達を。工房から一歩ずつ、挑戦を続けていく
取材中、お店は仕込み日で閉まっていたが、今年3月から冷蔵機能のあるロッカー式の「みいちゃんの自動販売機」が店頭に設置されていて、焼き菓子などを買うことができる。
冒頭の女性が購入したのは、“みいちゃんのハートフィナンシェ”。「この繊細なデザインとカラフルなお菓子を見てるだけで、もう、心がほっこりしてきました」
見た人、食べた人の心を瞬時につかむ、みいちゃんのお菓子の不思議な魅力。