2022年6月19日 06:00
50分のお手伝いで1食無料の大人気食堂!食品ロス0で黒字の秘訣
「歌舞伎町のバーでのバイト時代、お店の寮に呼ばれて、みんなと一緒にご飯を食べたんですが、大鍋料理を囲んで、みんなで『いただきまーす』と食べ始めたとき、なぜか涙が出て止まらなくなって。食の場で、人が存在することの尊さを感じた瞬間でした」
大学では、1年のときから学園祭でブックカフェ「きもの(不思議図書館)」を出店する。当時、小林さんは着物で大学に通っていたことから、カフェの名前になった。歌舞伎町で学んだ夜の雰囲気を昼の喫茶店に反映させたアイデアが当たり、毎年、来場者投票で人気ナンバーワンを獲得。4年生のときには、他大学の学園祭からもオファーをうけて出店するほどの人気だった。
そのカフェを手伝ってくれた男性と23歳のときに結婚。2人の子どもは現在、小6と4歳になっている。
このころから着々と「未来食堂」への道が始まったようにも思えるが、彼女自身は、食堂を開くことなどまったく考えていなかった。
偏食の自分が、他人に食を提供するのは難しいと思っていたようだ。
「子どものころからずっと偏食。というか、好きなものしか食べない。ご飯と枝豆だけ延々と食べたり、大学時代はざるそばとシリアルだけで1年間。