2022年9月4日 06:00
元統一教会信者で、脱会を支援する牧師が語る“ハンカチ売り”の日々と贖罪の気持ち
が社会問題化。さらに、教団がマッチングした男女の集団を一堂に集めて行う「合同結婚式」にも、奇異の目が向けられることに。
じつは、竹迫さん自身、10代の終わりに旧統一教会の信者だった経験がある。脱会し、25歳で現職の牧師に就いた。以来30年間、自らの経験をもとに、ずっとカルト問題と対峙してきた。こと、旧統一教会に限っても、3桁を優に超す相談に乗り、多くの信者を脱会に導いた。
■「映画が見放題」誘われて入ったサークルが統一教会の「ビデオセンター」だった
竹迫さんは’67年、秋田県に生まれた。
「小学校4年生のとき『スター・ウォーズ』を見て衝撃を受けて。
以来、『僕も映画を撮りたい』、そんな思いに取りつかれてました」
憧れを抱き続け、映画学科のある日本大学藝術学部を受験。まさに、その受験当日だった。試験後、池袋に立ち寄ったのが、転機となる。早生まれの竹迫さんは、まだ17歳だった。
「駅前で声をかけられました。『自分たちは映画を見て人生の勉強をするサークルです』と」
いかがわしいと思った。しかし「月会費2千500円で、映画のビデオが見放題」という誘い文句に心が揺れた。
「レンタルビデオを借りるより得なんじゃないかって。