2022年9月4日 06:00
元統一教会信者で、脱会を支援する牧師が語る“ハンカチ売り”の日々と贖罪の気持ち
後日、自分から訪ねていきました」
じつはその施設こそが、旧統一教会の「ビデオセンター」だった。
「そのときは、そこが宗教の施設だなんてわかりませんでした。ただ、見られるのが『十戒』や『天地創造』など、キリスト教関係の映画ばかり。意味がわからないな、と思っていると、『聖書の知識がないとわからないでしょ、聖書の勉強をしてみない?』と言われて」
そこからは、ある種のビデオばかりを見せられるようになった。
「聖書の読み方を説いていると言われ、教義の解説ビデオを見続けました。3カ月ぐらいしてからですね、『私たちは統一教会という団体です』と打ち明けられたのは」
1泊2日の合宿にも参加した。
「合宿中『神様はいます、メシアは実在します』と教えられ、メシアとはいったい誰なのか、知りたくなりました。やがて、それが文鮮明という人だと教えられるころには『メシアの下僕として働きたい』と思うようになっていました」
1浪後、念願の日大藝術学部進学を果たす。
しかし、入学と同時に竹迫さんは家出。旧統一教会の施設でほかの信者たちと共同生活を送りながら大学に通った。
「そんなことをしていたら、親が心配して連れ戻しに来たんです。