2022年9月4日 06:00
元信者で脱会支援する牧師「統一教会2世は、親を否定すると自分はいなくなる」
7月8日に起きた安倍晋三元首相の銃撃事件を機に、旧統一教会に世間の衆目が再び集まっている。元首相を襲った山上徹也容疑者(41)が動機を語るなか、名前を挙げたのが旧統一教会だった。
供述によれば、容疑者の母親は熱心な信者で、およそ1億円を献金し破産、家庭は崩壊してしまう。そして、元首相が旧統一教会とのつながりが深いとの思いから、恨みを募らせ、犯行に及んだという。
旧統一教会は’54年、韓国で創設され、’64年には日本でも宗教法人の認可を受けた。’80年代から’90年代になると「先祖の因縁だ、祟りだ」と不安を煽り、壺など高額な品物を売りつける「霊感商法」が社会問題化。さらに、教団がマッチングした男女の集団を一堂に集めて行う「合同結婚式」にも、奇異の目が向けられることに。
そして今夏、事件後にクローズアップされたのが、「宗教2世」という存在だった。
竹迫さんは言う。
「山上容疑者のように自らの意思によらず、生まれや育ちで多くの問題をはらむ宗教組織との関わりを強いられてしまう、それが『宗教2世』です」
じつは、竹迫さん自身、10代の終わりに旧統一教会の信者だった経験がある。脱会し、25歳で現職の牧師に就いた。