くらし情報『80歳のスパイス屋さんが語る「老老介護でも夫婦円満」スパイスのある暮らし』

2022年9月18日 06:00

80歳のスパイス屋さんが語る「老老介護でも夫婦円満」スパイスのある暮らし

』と、白旗をあげたんです(笑)」(武子さん)

こうして2015年、武子さんがオーナーを務めるスパイス専門店『TAKECO1982』がオープン。主力商品となるカレー粉には「NOBUO’S BLEND」と進夫さんの名がつけられた。これこそが先述の、進夫さんのアイデアで誕生した「吉山式カレー粉」。この店はまさに、夫婦の“スパイス人生”の結晶なのである。

■「もしお店がなければ私はつぶれていたかも」

ところが、このころから進夫さんに、アルツハイマー型認知症の症状が現れ始めた。

「穏やかで優しかった進夫さんが急に暴言を吐くようになり、物忘れもひどくなっていって……」

病院で検査し、薬を処方してもらったことで症状は緩和したが、現在、進夫さんは要介護3。週4~5回のデイサービスに加え、ショートステイにも出かけている。「『施設に入居させたら』と言われることもありますが、私のことを支え、スパイス人生を一緒に歩んでくれた人。
今度は、私が支えたいし一緒にいたい。といっても、84歳の夫と80歳の私の老老介護は綱渡りのよう。毎朝、目覚められたことに感謝しています」

武子さんの毎日にはスパイスとハーブ、そして進夫さんへの愛があふれている。

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