くらし情報『コロナ陰性で“みなしインフル” 医師が懸念「重篤な病気が見落とされる可能性が」』

2022年10月27日 06:00

コロナ陰性で“みなしインフル” 医師が懸念「重篤な病気が見落とされる可能性が」

「誤診につながるのでは」といった懸念が出ている。

■インフル以外にも危険な疾患が…

「本来ならば、冬の同時流行に備えて、今から発熱外来の拡充に力を注ぐのが厚労省の仕事です。にもかかわらず、逆に患者の受診する権利を奪うようなメッセージを発している。こんなことをすれば、コロナやインフルエンザ以外の疾患が見逃され、処置が遅れて患者の命取りになりかねない」

そう警鐘を鳴らすのは、約2万人のコロナ患者を診てきた倉持呼吸器内科クリニック院長の倉持仁さんだ。熱や咳をともなうのは新型コロナやインフルエンザだけではない。“かぜ”にもさまざまな原因がある。

「さらに、医者は一見、コロナやインフルエンザ、単なるかぜと思われる患者のなかに、命にかかわるような疾患、たとえば白血病、虫垂炎、髄膜炎といったものが潜んでいないか、診察や検査をして見極めています。オンライン診療だけで“みなしインフル”と診断するのは、あまりにも乱暴です」

初期症状でインフルエンザに似た全身症状が現れる疾患は、ほかにもたくさんあるという。
ナビタスクリニック理事長の久住英二さんは、「最悪の場合、敗血症で死に至ることもある」と、警鐘を鳴らす。

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