20年間ひきこもりだった経験から「ひきこもり女子会」を主催する林恭子さん“原因”となった母との「和解」
と銘打った会を、全国各地で約190回も開催してきた。そこには10〜60代の幅広い世代の女性たちが、これまで延べ5千人も参加している。
「そこで、女性だけが集まる場を設ければ、女性当事者がもっと来やすくなるのではと考えました」
’02年。第1回の「ひきこもりUX女子会」が開催された。
ひきこもり女子会の開催を重ねるなかで、驚かされたのが、参加する主婦の多さだった。
「予想以上でした。’19年からは自治体と連携し『ひきこもりママ会』も開催しています。これまで11回開き、延べ参加人数は61人。
ニーズは確実にあると思います」
こう話す林さんは3年前から、自らのひきこもりの“原因”となった母・博子さん(仮名・84)と、再び同居している。
「父が他界し、実家を手放す話が出て。ならば一緒に暮らそうかと。それだけなんです。妹たちからは『お姉ちゃん、本当に大丈夫?』って心配されました(苦笑)」
今回の取材は、母娘が暮らす自宅で行った。博子さんは娘がひきこもりになったことを「青天のへきれきだった」と苦笑いを浮かべた。
「『なんで?どうして?』って、もう『?』ばっかりでした」
子供時代の娘のことを「努力家だった」