「サブカル少女が、お笑い猛獣の檻に放り込まれた」清水ミチコ 挫折と転機の『夢で逢えたら』
面白いことは思いついているのに、自信がないせいで伝わらないようでした」
そんなとき、ミチコは試行錯誤して新しいキャラクターを生み出したことで、少しずつ自信を取り戻せたという。
「後ろ姿は美人だけど、振り向くとそうではない。さらに性格も悪かったら面白いんじゃないかと誕生したのが、伊集院みどりというキャラ。控えめな芸風でしたが、バンバン前に出る芸風にも挑戦すると、すごいウケたんです」
豪華メンバーのなかでも突出した人気を誇るキャラに成長したことで、失いかけた自信を取り戻したミチコは、ますます多忙を極めることになる。
「娘が幼いときは、私がお化粧をすると仕事に行くんだとわかって、泣かれました。でも、性格は夫に似て穏やかで、親を困らせるようなことはありませんでした」
娘が小学校3年生のときの三者面談でのことだ。なぜか担任が「あとはお母さんと話があるから」と、娘だけを最初に部屋から出してしまった。
「それで私に『どうやったら、あんないい子に育つんですか?』って聞かれて。
それくらい先生の言うことをしっかりと聞いてたみたいなんですが、私としては“いい子ぶっている”と周囲から反発されないか心配なくらい。