萩本欽一82歳語る「僕がまだ走れるのは慎吾がいるから」仮装大賞復活で香取への感謝
と聞くと、香取は「焼き芋屋さん」と即答。アイドルの意外な反応に爆笑が起こった。
「よくね、『素人をテレビに出して』と批判されました。でも、私はプロのようにしてから出しているの」
テレビはあくまでもショーである─。演者は常人ではいけない。想像を絶する稽古、熟考を積み重ねた末に、笑いや感動が生まれる。“運”はその訓練をした者にだけ与えられるご褒美なのだろう。
番組終了後も、香取は萩本の著書『「笑」ほど素敵な商売はない』を持ち歩き、勉強を重ねていた。
還暦を迎えた’01年、萩本は『仮装大賞』から身を引こうと考えた。
「でもさ、番組を終わらせるのはもったいない。香取慎吾に譲りたいなって自分から言ったんだよね」
プロデューサーが「まずは2人で」と提案し、’02年元日の65回大会から香取が加わった。
「僕は1年、2年で去ろうと考えてたの。でもさ、慎吾が一歩も前に出ないから(笑)。『今やめたらダメだ。慎吾が一本立ちするまで続けよう』と思ったら、20年経った」
一方、香取はこんな想いを抱えていた。
「僕としては『仮装大賞は欽ちゃんの番組』という意識が強い。
だから、引いていたい気持ちがありました。