くらし情報『7浪して53歳で医師に! 貴子先生語る「小中学校ではずっとクラス最下位でした」』

7浪して53歳で医師に! 貴子先生語る「小中学校ではずっとクラス最下位でした」

「物心ついたときには、母がクラブや薬局を経営していて、すごく繁盛させていました。父はもともとバーテンダーで、その後は母の仕事を手伝ったりしていました」

1965年(昭和40年)3月17日、島根県松江市に生まれた貴子さん。

「自宅1階がクラブで、その2階が私たちの住居でしたが、両親はいつも不在で、私と2つ年上の兄は生後3カ月から近所に住む子守りのおばあさんに育てられ、しつけもしてもらいました」

幼稚園から小学校、中学校と、島根大学教育学部の附属校へ。

「まわりは親が大学教授や医師など教育熱心なご家庭ばかりのなか、うちは勉強に集中できるような環境ではなかった。『水商売の家の子と付き合うな』と親から言われてる同級生もいて、私はつらくて、母に『クラブをやめてくれ』と訴えたことも。先生からもほったらかしの私は、クラス42人中41番目か42番の成績で、もうひとりの男子といつもビリを争ってましたね」

家庭にも学校にも居場所がなかった。

「劣等感と孤独に苦しみ、4歳ごろから始まった自分の毛を抜くクセがずっと続いてました。のちに抜毛症という病気だと知るんですが。
きっと、母が夜もいなくて寂しかったんでしょう」

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