20年後の物価は3割高騰で…年金だけで足りないお金「4340万円」に爆増する!
こうした家計の支出増について、岸田首相は「物価上昇を上回る賃上げ」を実現することで、対応すると豪語してきた。しかし、ここにきて、岸田首相にとって都合の悪い調査結果が。
■資源・食料の争奪戦に円安で物価高が進行
大同生命の調査によると、2024年度に賃上げの予定がない零細企業(従業員5人以下)は46.8%と半数にのぼることがわかった。
「検討中」(30.6%)と回答した企業が賃上げしなければ、約8割が賃上げなしということになる。
さらに、中小零細企業全体で見ても、約6割が賃上げの「予定なし」「検討中」と、二の足を踏んでいることが判明した。
「約7割の労働者が中小零細企業に雇用されていますから、給与所得者の多くが賃上げされていないと考えていいでしょう」
そう解説するのは、経済評論家の加谷珪一さん。改善の兆しもあるものの、賃上げが中小零細企業全体に波及するまでには「時間がかかるのではないか」という。「日本の中小零細企業は、大手企業の下請け的な仕事に従事していることが多く、大企業に無理やり値引きをさせられるというような商慣行が存在してきました。
このところ、公正取引委員会が大企業への指導を強めていて、過度な値引き要求が減ったおかげで賃上げできる中小零細企業も出始めています。