77歳“FPの母”が語る「余命宣告とリビングニーズ特約」
通常の死亡保障に、日本で初めてリビングニーズ特約を導入したことを記事に書いたんですが、“これはいい”と、53歳のときに自分も加入しました」
リビングニーズとは、被保険者が余命6カ月と診断された場合、死亡保険金を生きているうちから受け取れるというもの。受け取ったリビングニーズ保険は2,800万円。小野さんはこのお金を、4等分した。
「本来、死亡保険金は家族が受け取るもの。私が全部使っちゃうわけにもいかないので、息子と娘に4分の1ずつ生前贈与しました。子育て真っ最中の息子と娘にとっては、今使えるお金が喜ばれると思って……」
さらに保険金の4分の1は、余命が延びた場合のため、治療費や緩和ケアの入院費、公的な保険料や税金の支払いなどに備えて手をつけず、銀行へ。通帳と印鑑は家族に預けている。そして最後に残った4分の1は、やり残したこと、好きなことに使おうと決めた。
「家族があきれるほど、最初の1年で散財しました。そのくらい思い切ったことができるんですね。温泉旅行や海外旅行にも行きましたが、私のライフワークにもお金を使いました。