“パラサイト孫”のため食費節約…高齢者たちの悲惨な肉声
「私たちは自営業です。主人は利益が出るとすぐ返済に回し、借り入れ枠ができると、また限度額まで借りることを繰り返しています。商売が少しでも回らなくなれば、もう終わりです」
自分たちも若くないのに、お気楽な長男一家のために借金は膨らむばかり……。悩む佐藤さんに夫は、ポツリともらしたという。
「俺がそのうちぽっくり死んだら、死亡保険で借金もなんとかなるだろう」
佐藤さんはこの言葉を暗澹とした思いで聞いたという。
【ケース2】食費を月2万円にして、孫の学費づくり
近畿地方に住む藤崎美和子さん(83)は、夫を20年前に亡くしている。そんな彼女に実質パラサイトしているのは、娘ではなく、2人の孫たちだった。
「長女はあまり勉強家ではなかったのに、なぜかその孫2人は勉強ができたんです。
23歳になる女の子のほうは弁護士、21歳になる男の子のほうは公認会計士を目指しています」
ここまで聞くとただの孫自慢に聞こえなくもない。だが、藤崎さんは「実は、幼いころからずっと孫たちの教育費の援助を続けてきて……」