貧困と暴力からNYと娘を守る!日本女性の現地警察の決意
異国の地で、体ひとつで、公務員の安定した地位と収入、娘のための落ち着いた住居を得たのだ。“負のパターン”を変えたのだ。
京美さんの同僚で7年以上もパトロールのパートナーを務めたリオ・ムニョスさん(43)はこう語る。
「この街にはDVや性暴力があふれている。京美もその被害者だったけど、彼女はそれを乗り越えた。移民でシングルマザーという、タフな環境に負けずにね。強い京美の生きざまから勇気をもらっている人はたくさんいるはずだよ」(ムニョスさん)
タフに生きてこられた理由を、京美さんに尋ねた。
「それは全部、娘のおかげ。
イヴォンヌがいなかったら私、軍隊にも入ってなかったし、NYで警察官なんて絶対やってない(笑)。本当は私、うまく育てられるか怖かったんです。だけど、生まれてすぐ、イヴォンヌは私に向かって、にっこり笑ったんですね。その瞬間『絶対、絶対、守らなきゃ』って気持ちが、おなかの底からこみ上げてきて。その気持ちはずっと、今も変わらないですね」