“セクハラ”誕生から30年…日本の意識はどこまで変わった?
ただし、現実問題として、最初から思うようにサポートしてもらえるとは限りません。大事なのは、あきらめないこと。世の中は確実に変わりつつあります」
’99年施行の男女雇用機会均等法改正法で、企業はセクハラの防止に配慮することが定められた。
「その後、セクハラ防止規定や相談窓口が設けられています。また、会社外にもセクハラ問題に詳しい弁護士が大勢います」
同時に、日本中に性犯罪・性暴力の被害者に対して総合的な支援を行うワンストップセンターが開設されたという動きもある。
「必ず、あなたをいろんなかたちで助け、支えてくれる人はいますから、あきらめないで声を出し続けてほしい。いちばん避けるべきは、我慢してしまうことです。その場ではトラブルを回避できたようでも、その後も被害が繰り返されると、自分を損なう気持ちが澱のようにたまっていくのです」
それに打ち勝つためにも、常に情報を集めておくことが大切だと牟田さんは言う。
「ニュースをチェックしたり関連本を読んでもいい、セクハラ問題に関心をもって情報を集め、もしものときに駆け込める場所や相談できる人を想定して、準備しておくことです。