男子校で性教育の特別授業「避妊・性病」一辺倒ではなく「女性の健康と一生」を正しい知識として伝える理由とは
■医学的な視点で見る「女性の健康」
この特別授業は、数多くのファッション雑誌を手掛ける宝島社の「もっと話そう!Hello Femtech」プロジェクトの一環。このプロジェクトではこれまで、男子校を中心に、異性の健康課題を知る機会を提供しており、今回が4回目。
生徒会メンバーら有志生徒15人が参加した今回の特別授業では、産婦人科医の吉形玲美先生による講義が行われ、生徒たちは男女の性ホルモンの違いや、女性の初潮から閉経後までに起こる体の変化や健康問題について、ときにメモを取りながら真剣に聞いていました。
たとえば女性の月経(生理)ひとつとっても個人差が大きく、女性ホルモンの変化によって一ヶ月のうち2週間も不調になりやすい時期が続く人がいることや、酷い生理痛で市販の痛み止めが効かない人もいること、低用量ピルは避妊だけではなく様々な女性特有の疾患を予防するものであることなど、その内容は非常に専門的。
また、生徒たちのお母さん世代では更年期症状を抱える女性も少なくありません。吉形先生からは、女性ホルモンの低下と更年期症状の関係や、更年期を過ぎると血管や骨の急激な老化が始まるため、早い時期から予防することが重要など、女性の健康寿命を延ばすカギについても詳しい話がありました。