くらし情報『【立川志らくインタビュー 前編】10回目となった師走恒例の独演会で「芝浜」を』

【立川志らくインタビュー 前編】10回目となった師走恒例の独演会で「芝浜」を

そもそも、この落語家が年末のよみうりホール公演をはじめることになったきっかけは、師匠である、故・立川談志のピンチヒッターを務めたことがきっかけだった。立川志らくは言う。
「談志が、年の瀬のよみうりホールでしばしば「芝浜」を演じていて、談志ファンはそれを目当てにしていた。2011年、談志が入院して、そのときはもう、落語ができない状態。そんなとき、(当時主催者だった)サンケイリビング新聞社から「談志師匠は年末のよみうりホールはできそうもない。志らくさん、替わりにやってくださいよ」と言われた。自分としても「替わりに自分の独演会をやればいいのかな」くらいの気持ちで引き受けたんです」

ところがその年、2011年11月21日、立川談志逝去。享年75。


「そうなると、俄然、年末のよみうりホール公演に向けられた雰囲気は“談志追悼の会”一色です。一連の追悼興行のメインみたいな格付けになってしまって、そのときに初めて「これはエライことになったな」と。わたしのファンだけでなく、談志信者と呼ばれているような(ファン度の)濃い人たちも来るだろうし、久々のプレッシャーを感じましたね。幕が開いたときは、すでに泣いているような人がいたほどの異様な空気。

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