島崎信長×北村匠海「理央を演じる上で大切にしたのは不器用さ」
タイミングをすごく気にしちゃうというか。ただ、計算しすぎることで失敗することもあって。タイミングを探しているうちに、そのタイミングが過ぎ去っていた……ということはありました(笑)。
――本作の特徴が、振られたあとにそれぞれが人間的に成長し、恋が新たな局面を迎えるところです。おふたりの「失恋」に関する思い出を聞かせてください。
北村この作品ほどのものはないですけど……(笑)。
島崎あんなドラマチックなのはね(笑)。
北村ただ、別れが人を強くするというのは信じています。
失恋ではないですけど、僕がやっているDISH//というバンドのメンバーのひとりが脱退したすることになって…。そのとき、バンドを続けるか解散するかという選択を提示されると覚悟していたんですけど、メンバーが誰ひとりバンドを辞める気がなくて、これからもDISH//を続けることが正義だって、みんなの心がひとつだったんです。それをきっかけにバンドの結束もより深まって。あの別れは悲しかったけれど、僕たちを確実に前に進ませてくれた。別れは必ずしもネガティブなものではないんだって、あのとき実感しました。
島崎月並みな言葉だけど、失ってから気づくことっていっぱいありますよね。