『カリギュラ』『泣くロミオと怒るジュリエット』橋本淳が舞台に向けて菅田将暉に「関西弁を習いたい(笑)」
その後に原作も買って読んでいたのですが、とにかくよく分からなくて(笑)。でも今回、この作品に出演すると決まったときに、もう一度、腰を据えて読んでみたいと思ったんです。そして作品を理解するには、作者であるアルベール・カミュ自身のことも勉強しないといけないなって。
だから、哲学の成り立ちや、アリストテレス、ニーチェという哲学を紡いできた人たちのこと、そしてその中で、カミュがどの哲学に重きを置いて生きてきたのか、というところから追っていきました。
——原点から追っていくことで、作品への理解を深めていったんですね。
橋本一見、とても難しそうな作品に感じますが、大枠としては昔から人間が抱えていることがテーマになっているんですよ。「人はなぜ生を受けて、生きて、死ぬのか」という。哲学とか、不条理とかという難しい言葉で形容するとつかめない感じがしますけど、例え話をしながら紐解いてあげれば、きっと若い人たちでもしっかりと理解できる内容なんだと思います。
——では、改めて『カリギュラ』を読んでみて、感じたことはなんですか?
橋本僕も毎日生きていますけど、必死には生きていないなと思ってしまったんですよね。