『お母さんが一緒』江口のりこ・内田慈・古川琴音の三姉妹バトル、ここまでヤレばむしろスッキリ!橋口亮輔監督9年ぶりの新作──【おとなの映画ガイド】
の開局 25 周年ドラマとして制作したオリジナルドラマシリーズ全5話を再編集し、劇場版映画にしたこの作品だ。
ペヤンヌマキ主宰の演劇ユニット「ブス会*」が2015年に上演した舞台の脚本を、橋口亮輔監督が脚色した。
もちろん橋口監督にとって、こういうスタイルは初のチャレンジだ。
「こんな感じの作品になればいいなと思ったのは、向田邦子さんのエッセイです。描かれるのは日常の些細なできごとだけど、 人生ってそうかもなと思わせる深みがあって、最後にはふっと抜けていくような読後感がある。グッと中に入り込んでいくけど、軽快で決して重くなりすぎない、そんな人間ドラマになればいいなと思いました」と語っている。
ドラマは、温泉旅館のある一夜の話。
長女・弥生(江口のりこ)と次女・愛美(内田慈)は東京で、三女・清美(古川琴音)は母と実家で暮らす、という家族。お母さんの誕生祝いに、みんな揃って温泉旅行に行こうということになった。わりとひまな次女が幹事役だ。
バースデーケーキは旅館に頼んだ。長女はちゃんとプレゼントを買って用意している。結構ラフな次女は、旅行の手配で手一杯。三女はお姉ちゃんたちにも内緒の、サプライズを仕込んでいた。