KERAの最新作『ドクター・ホフマンのサナトリウム~カフカ第4の長編~』が開幕
という内容だという。多くの人は中編小説『変身』、もしくは未完の長編である『失踪者(アメリカ)』『審判』『城』のイメージが強いカフカだけに、4作目の長編小説と聞いて驚くかもしれない。でももちろん、そんな遺稿は発見されていない。書かれていない“第4の長編”をもとに作り上げられる舞台作品。KERAは今回、作品が上演される前から観客の私たちを、不条理が満ち満ちた“カフカ的世界”にいざなっているというわけだ。
KERA作品初登場の多部未華子、『陥没』(2017年)での好演も記憶に新しい瀬戸康史、近年映像作品でも活躍目覚ましいTEAM NACSの音尾琢真、そして渡辺いっけい、麻実れいなど豪華キャストが顔を揃えた。KERA×カフカという唯一無二の世界観、じっくり楽しもうではないか。
11月24日(日)までKAAT 神奈川芸術劇場 ホール、11月28日(木)から12月1日(日)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、12月14日(土)・15日(日)に北九州芸術劇場 中劇場、12月20日(金)から22日(日)まで愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホールにて上演。
文:川口有紀