伊藤健太郎「人と人とのつながりの大切さ」 映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』インタビュー
例えば、寝るときはどんな格好なのか。裸なのか、ちゃんとパジャマを着ているのか、それともスエットなのか、とか。そういうことを空き時間にふと考えていたりします。面白いから考えているだけです。
ここでもし亨が転んだら、どんな反応をするんだろう。すぐ立ち上がるのか、痛いって言いながら転げまわるのか、転んだことを隠すのか、とか。そういうのを考えると無意識のうちにキャラクターが出来上がって行ったりもするんですよね。
■失敗しながら少しづつ学んでいる
ーーこの映画はつばめの成長の物語でもあると思うのですが、亨もつばめと一緒に成長する姿が描かれていたと思います。
その点で意識したことはありますか?
僕が亨のセリフで一番大事にしていたのが、“あのときに追いついていたら、殺していたかもしれない”というところ。物語はつばめ目線なので、そこから見ると亨って大人っぽく見えていたりもするんですけど、実際には亨はまだ大学生だし、そんなに大人じゃないんですよ。
それがあのセリフによってすごく出ているというか、亨の等身大を見せてくれるんですよね。そこから亨の考え方が変わっていくので、あのセリフはすごく意識をしていたと思います。