【くるりインタビュー】もしかしたら皆さんが感じられる“くるりっぽさ”の部分が詰まってる作品になっているかもしれない
「どういう曲がいいですか?」って聞いたら、「なんかテレキャスターとかがギャーンって鳴ってるような、『HOW TO GO』みたいな」っておっしゃっていて。結構迷ったんですけど、結果的に“宝探し”というのをモチーフにした曲にしようと思いました。自治体ソングとしてふさわしいものができたかどうかはわからないんですけど、でも、学校の校歌とかって称讃系だったりするじゃないですか。
――そうですね。風景がいかに素晴らしいかとか。
岸田若き力よ、みたいな。やっぱりそういうのを作らないといけないのかなって最初は思ってたんですけど、でも違うなと思って。ロック好きの町長さんに頼まれて、くるり好きの人にくるりっぽいものをって言われて、ちょっと迷ったりもして。
――オファーの外側と中身にギャップはあるかもしれませんね。
岸田ええ。だから、町のこととかも僕なりに結構調べたりして、いわゆる近くにある佐世保とか嬉野みたいにわかりやすい観光資源のあるところじゃないんですよね。でも、そこに1万人弱の方々が住んでらっしゃって、実際にそこで生活している人たちを見たり、何人かにお会いしたりして。誰もがいろいろあるけど人知れずがんばっているっていう当たり前のことを感じたんですよね。