【くるりインタビュー】もしかしたら皆さんが感じられる“くるりっぽさ”の部分が詰まってる作品になっているかもしれない
で、がんばってて最高っていうところに焦点を当てるんじゃなくて、がんばってるけど人には見えにくい部分とか、そういうところを描いた歌をこの町に住んでいるみんなに歌ってもらうっていうのがいいんじゃないかなっていうのが、自分なりのメッセージではあるんですよ。そこまで深い話は町長さんとはできてないんですけど。
なんとなくこの「宝探し」って、よっしゃやるでー!って言っていろいろがんばったけど、誰にも見つけられなかったことについての歌だったりもするから、僕なりの町の人たちへのプレゼントっていうんですかね。
――めちゃくちゃ愛じゃないですか。
岸田ありがとうございます(笑)。
佐藤よく考えたら、温泉に行ったりおいしいものを食べに行ったり遊びに行ったりとかではない、その町の人の生活を見に行くっていう目的で行くこと自体が初めてだったんです。自分も京都市の隣の亀岡市というところで育って、田舎なんですよ。で、そこに誇りを持てるようになったのは東京に出て来てからなんですよね。
たった1日だけですけど江北町に行ってプラプラさせてもらった時に一番大きかったのは、カフェに併設された公園みたいなところがあって、そこに子供さんが産まれてから引っ越して来ましたっていうご家族がおられて、なんというか、そこに行ってみないとわからないもんってあるんだなって改めて思ったんです。