くらし情報『松下洸平×栗山民也 忘れてはいけない、今も起こり得る記憶『闇に咲く花』』

2023年8月2日 07:00

松下洸平×栗山民也 忘れてはいけない、今も起こり得る記憶『闇に咲く花』

――『闇に咲く花』で松下さんが演じるのは神社の神主の一人息子、健太郎。かつて野球部で活躍し、出征して戦死したと思われていたところに帰還して来る青年です。栗山さんはかねてより松下さんに「井上ひさしの台詞を言わせたい」と思っていらしたと伺っていますが、この役を松下さんに託した、その思いをお話いただけますか?

栗山こまつ座で2作品もやっているのに、なぜ座付き作者の言葉を一言もしゃべってないんだろうと思えば、当たり前にそう思うでしょう(笑)。

松下洸平×栗山民也 忘れてはいけない、今も起こり得る記憶『闇に咲く花』


井上さんは野球好きだったんですよ。野球に関する小説もいくつか書いているしね。また当時、実際に戦争で死んでいった野球選手もいて、井上さんにとっての“憧れのヒーロー”を描きたかったんじゃないかな。で、洸平が演じる健太郎を見てみたいなと思った。今、洸平が言ったように、毎回やっぱり違うんですよ。
初演の時は、これは戦争という記憶を描いた芝居だなと思った。記憶とはいわゆる歴史ということだけど、今の時代、戦争は過去のものではないじゃないですか。つまり今もまた戦争の時代であって、地球の裏側では人が殺し合っている。そう考えると、この作品の一言一言をどう語るのか、その見方がまったく違って来ます。

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