【独占インタビュー】佐藤健の譲れないもの「曲がった生き方はしたくない」
『The Beginning』では、しっかりとしたドラマを描こうという共通認識があった。ストーリーも芝居の質もカメラの画角も色味も編集のテンポもまったく違うと思います。ぜひ両方を見比べてもらえたら」
日本映画史に綿々と受け継がれてきた時代劇。日本で生まれ、日本で生きる俳優として、佐藤健の中にも時代劇への憧れと誇りが息づいている。
「僕は武士道の精神が好きなんですね。だから時代劇をやるたびに、共感できるところもあれば身が引き締まるときもところもあって。今、僕たちは平和な時代に生きているけど、激動の時代を生きた彼らの精神は生きていく上で必要だなと思います。僕たちが時代劇をつくることで、そんな武士道を次の世代へ伝えていきたい気持ちはあります」
武士道――今や日常の会話ではなかなか使われなくなった言葉だが、佐藤健の凛とした佇まいを見ていると、確かに野を駆ける武士の姿が重なる。
「武士の方たちは一本筋が通っていて、命よりも誇りを大切に生きている。その生き様がカッコいいなと思うんですよね。僕も曲がった生き方はしたくないと心に決めています」
俳優・佐藤健の曲げたくないものとははたして何か。