ウルフルズ約2年ぶりホールツアー ファイナル公演オフィシャルレポート「永遠にこんなツアーが続くようにこれからもがんばります」
個人的に京都でのライブで衝撃を受けたのは、この着替えのシーンであった。ウルフルズのツアーTシャツ・青に白ラインのジャージズボンという上下に、赤と白の長襦袢を羽織り、淡いブルーのハットを被る。いわゆる特注のド派手豪華な衣装というよりは、曲目や美術電飾セットなどと同じく想像以上にシンプルストレート。真っ直ぐド直球で必要最低限というか、余分なもの無駄なものがまったくない。先程までは結われていた長髪もおろされ、1992年デビュー・シングル「やぶれかぶれ」のMVを彷彿とさせる。歌われるのも、「今夜どう?(ここまではOK!)」とスーパーブレイク夜明け前の1995年リリース楽曲であり、当時のなりふり構わない荒々しいラフさが結成36年の現在にも漲っている。
このツアーではメンバーを丁寧に丁寧に何度も何度も紹介する場面も印象的であったが、ここでもトータスは真心ブラザーズの大名曲「どか~ん」を歌って、桜井を紹介していく。桜井もギターをバットの様に持ち構えたり、ギターフレーズを弾いたりとフルスイングで応えていく。こちらも1990年の楽曲ながら全く色褪せることなく、2024年の現在に更新されて、我々の耳に飛び込んでくる。