結局その選択をしたことで、『仰げば尊し』に出ることができたりしたので、これで良かったのかなという気持ちもありますけど、当時はすごく悩んでいましたね」(北村)
「将来に対する漠然とした不安はあったよね。僕も自分って何なんだろうっていう疑問が常に心のどこかにあって。そういうのを忘れたくて、今を全力で生きていたようなところはある。僕の場合は大学に進学したあと、やっぱり自分の好きなことをあきらめきれなくて、本格的にこの世界に入ったんですけど。こうやって今振り返ってみて、自分のやりたいことをやろうと決めたあの決断は正解だったなと思います」(赤楚)
劇中では、高台が特別な場所として登場する。ふたりにも、そんな心安らぐお気に入りの場所があるようだ。
「小学生のとき、学年のみんながそこで遊んでいるような公園があって。僕らはそこに立っている一本の大きな木に登って秘密基地つくったりして遊んでいました。
今でも地元に帰ったときに、その公園に行くとなつかしい気持ちになります」(北村)
「僕も家の近くの公園が大好きでした。実はそこが映画と同じような高台にあって。映画みたいに綺麗な夜景が見えるわけじゃないんですけど、地元の街が見渡せる素敵な場所だったんです。