劇場公開も決定。製作者・宮川絵里子が語るドラマ『SHOGUN 将軍』
セリフのちょっとした言い回し、例えば大砲は”たいほう”なのか”おおづつ”なのか、とかも時代考証としてはこっちだけど、セリフにするならこうしましょう……みたいな感覚的なことまで知識量と経験値がものすごいんです。さらにハリウッドで前向きな姿勢で20年活動されていて、そこで得た知識もあり、周囲からリスペクトもされている。ですから日本とハリウッドの文化の違い、システムの違いもわかっているので、何かを伝える時でも、誰にどんな言い方で、どのタイミングで伝えればいいのかわかっている。全員が気持ちのいい状態でコラボレーションできる状態を作り上げたのは真田さんだと思います。
それからやはり真田さんの仕事に対する“姿勢”ですよね。自分の出番がなくても朝から現場にいて、どんな小さなことでもちゃんと見ていて、自分から率先して動きますし、みんなと一緒にコーヒーの列に並んで、立場に関係なくスタッフの名前を覚えていたり。そういう姿勢の方がいることで、現場の雰囲気は本当によくなりますし、キャストもスタッフもさらなる実力が引き出される。私も含めて真田さんから学んだことは本当に多かったです。
よく考えたら、真田さんは大スターなんですけど、プロデューサーの時は“カリスマ・スイッチ”みたいなものを切っているのか(笑)